かかるお金の性格
お墓を作るとなると、100万円以上の金額になることがほとんどです。
手元にそれだけの貯蓄がればよいですが、突然の不幸でお墓が必要になるような場合、数百万円を現金一括で支払うことは結構厳しいかと思います。
その場合は、ローンまたはクレジットという分割での支払いを選択せざるを得ないでしょう。
お墓を作る費用の内訳としては
- 永代使用料(墓地の使用料)
- 管理費
- 墓石代金
- 設置工事費
- 雑費
などがあげられます。
ここで注意するは、その項目によって費用の性格が違うということです。
実体としてお墓を作る方の所有物となるのは墓石だけとなります。
永代使用料は土地の使用権であり、その土地の購入費用ではありません。
もちろん管理費も所有権ではありませんね。
こうした、本人の所有にならないものに対してクレジットで対応することは難しいとお考えください。
クレジットとは、クレジット会社が契約者に代わって代金を支払うものなので売買取引は支払先とクレジット会社の間で行われます。
ですので完済まではクレジット会社の所有という概念があるのです。
また、クレジット決済が出来るかどうかは支払先がクレジット会社と契約しているかどうかにもよります。
石材店にお墓を注文したはよいが、支払い時にクレジットが使えません!というようなことには注意が必要です。
対して、ローンというのは金融機関が本人に現金を貸付て、売買取引は支払先と本人の間で行います。
ですので、お墓を作る全ての費用を一括で賄うことができます。
しかし、ローンでの融資を受ける際には都度申込と審査が必要となり、事前に必要額の融資が受けられるかどうかをしっかりと見極めておく必要があります。
メモリアルローンの利用
メモリアルローンとは、お墓作りに関するすべての費用を借り受けできる便利なローンです。
様々な銀行・信用金庫・信販系会社でローンが用意されていますので、ますは金融機関にご相談されてみるとよいかと思います。
メモリアルローンも他の色々なローンと同じで、金融機関によって条件が異なってきます。
融資全般に言えることですが
審査の厳しいローンほど金利が安く、限度額が大きい
審査のゆるいローンほど金利が高く、限度額が小さい
という図式があります。
各金融機関の特徴は主に下記のようなものです
銀行系 |
審査難易度=高い 借入限度額=大きい 金利=安い 返済期間=長い |
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信用金庫 |
審査難易度=高い 借入限度額=大きい(銀行よりは低めになる場合も) 金利=安い 返済期間=長い 信用金庫の場合、融資を受けるにはその金融機関の構成員である必要がありますが これはその信用金庫の株を1株でも買って株主になればいいだけのことなので気にする必要はありません。 |
信販系 |
審査難易度=低い 借入限度額=小さい 金利=高い 返済期間=短い |
上記の様に書いてしまうと、信販系のローンは使えない印象になりますが、信販系のローンでも、通常の費用であれば十分に賄えますし、金利もビックリするほどの高金利ということはありません。
銀行・信用金庫は提出書類も多めで審査に時間がかかるので、葬儀費用からお墓まで一式急いで用意したいときなどは信販系のローンを利用するのもよいでしょう。
また、銀行は審査が厳しいといっても、住宅ローンや使途自由な個人ローンに比べればはるかに審査基準が低いことがほとんどです。
後から、銀行からのローンで借り換えが出来るケースもあります。
ローンを受ける条件
- 金利
メモリアルローンの金利は6%~10%くらいが相場となっており、住宅ローンやマイカーローンなどと比べると決して安いとは言えません。
ですが家や車と違い、お墓には財産価値がないので致し方ないといえます。
- 審査
メモリアルローンは使途がはっきりしてるということから、比較的審査が通りやすく融資実行までの期間も短いのが特徴です。
また、ほとんどの場合保証人や担保も必要ありません。
- 申込条件
- 金融機関によって違いはありますが、多くの場合、
年齢:20歳~65歳くらい
年収:200万円以上
住居:日本国内在住
他社借入:500万円以下
上記の目安に当てはまれば問題なく申し込めるはずです。
ほとんどの方が上記条件内に入るかと思われますが、ご自身のお墓を作る場合などは年齢の上限には注意が必要です。