リフォームを考える時

当然のことながら、お墓は屋外で長い年月雨風にさらさています。
どんなに美しい墓石でも汚れや傷がついてしまうことは免れません。
どんなに頻繁にお掃除をしていても、長年の風化はどんどん蓄積されますので、これをもとの美しさに戻すには専門家の技術が必要です。

リフォームの種類

お墓の汚れを落とし、元の輝きを復活させる

石の表面にこびりついた水垢・水苔は水で拭き掃除した程度では落ちません。
また、無理にこれを落とそうと硬いたわし類で強く擦ることは石の表面に細かい擦り傷を作ってしまいます。
例えその場は多少きれいになっても、かえって汚れが付着しやすい表面になってしまうために厳禁です。
プロは、特殊な技術で高圧洗浄や研磨をしますので、輝きを取り戻すと同時に滑らかな表面はその後の手入れを簡単にします。

墓石自体や外輪などにひび割れや崩れがある

ひび割れや崩れは多少なら修復が可能です。
ですが、硬い石が割れたり崩れたりするというのは、石自体が相当老朽化していると見てよいでしょう。
この場合は、できれば石を新しいものに変えてしまうことをお勧めします。
費用は多くかかりますが、またその後何十年と美しいお墓を維持できるのです。

お墓の敷地内の雑草がひどい

お墓の地面を小石で覆っているような場合、どうしても隙間から草が伸びてきてしまうことがあります。
しばらくお墓参りをしないと雑草の中にお墓が立っているというような事にも・・・。
例えば、お墓の敷地の地面を全て美しい御影石で覆ってしまうこともできます。
お墓の見栄えも美しくなると同時に、お墓詣りの度の草むしりからも解放されます。

代々の墓なので見た目のデザインが古い

先祖代々の墓であれば、100年近く前のものになります。
当時はお墓の作りは見た目的にも一律で、近年立てられたお隣のお墓と比べると見栄えが悪いということもあるかと思います。
お墓は、お参りに来た方の気持ちが安らぐ場所であるべきと私たちは考えています。

古いお墓は思い切って近代的なお墓に作り替えてはどうでしょう。
現代のお墓はデザインも様々に選ぶことができますし、施工の精度も当時に比べはるかに高度です。

お墓が傾いてきている

お墓の傾きには2つの原因が考えられます。

① 墓石の劣化や、施工の問題
古いお墓の場合、当時の石が現代の石よりも劣化に弱いものが多いのです。
また、当時の施工技術の低さも原因の一つになります。
この場合、軽度のものなら現場での修復作業が可能となりますが、劣化が激しい場合はお墓全体の解体が必要になります。
解体したうえで、墓石を業者が持ち帰り原因となる部分の修復をしたのちに、再度組み上げる工程となります。

②地盤の問題
まだ新しいお墓なのに傾いている。
そんな時は墓石自体は問題なくても、地盤が沈み込むことで上に立っているお墓が傾くことがあります。
特に日本は地震や近年多い集中豪雨などで、地盤の状態が変化することが稀ではありません。
また、墓地は樹木も多く、そうした木の根がお墓の下に入り込んでしまうと言うケースもあります。
いずれにしても、地盤を修復するにはお墓の解体が必要になります。
この時しっかりと地盤の処理から施工しなくては、いずれまた傾いてしまうことになりかねません。

お墓の耐震施工

通常墓石は積み重ねた目地をセメント材で埋めているだけの処理しかなされていません。
実は、このままだと人が手で押しただけでもズレてしまうのです。

お墓の耐震施工は、例え横にしてもズレないほどに上下に重なった墓石をがっちりと固定します。

耐震ボンドで固定

耐震用ボンドの1剤と2剤を混ぜ合わせ、墓石の接合面を固定します。
24時間で完全に硬化します。

耐震コーキング材で目地止め

継ぎ目をマスキングした上に、耐震コーキング剤を流し込みます。
マスキングをはがすと墓石の継ぎ目が隙間なくコーキングされます。

施工効果の検証

お墓を、斜め・横に倒し、更に上部から吊り下げを行い、どのような力がかかっても分離しないことを確認します。

作業日数と概算費用

耐震施工にかかる日数は、1～2日。
費用は通常のお墓であれば、おおよそ15～16万円程度になります。
※墓石の作りや古さによって価格は変わってきます